クロム

糖尿病、高コレステロール対策に

クロムには、様々な種類のものがありますが、人間の体内で活用できるのは3価のクロムだけです。クロムは、糖質をエネルギーに変換するインスリンというホルモンの働きを助けます。そして糖質の代謝が高まって、糖尿病の予防にも効果を発揮します。また脂質の代謝を高めるため、高コレステロールの予防や改善にも期待できるでしょう。

不足すると…!?

糖質の代謝がうまくいかなくなり、糖尿病を招く危険性が高まります。しかし必要量は微量のため、食事で不足することはまずありません。

摂りすぎると…!?

環境汚染物質の6価のクロムは、毒性が強く、呼吸器障害を起こすことがあります。しかし食品に含まれのは3価のクロムのため、過剰症になる心配はまずありません。

クロムを多く含む食品

肉類や魚介類、海藻など、様々な食品に含まれています。含有量は、環境のクロム濃度の影響を受ける、と考えられています。(以下食品100g中の含有量)

  • 肉類:豚ロース:3㎍、鶏レバー:1㎍
  • 魚介類:さば:6㎍、あさり:4㎍、牡蠣:4㎍、鮭:3㎍、あじ:2㎍、さんま:2㎍
  • 海藻:干しヒジキ:2.4㎍、昆布:1.1㎍、海苔:0.6㎍
    (海藻についてはいずれも食品10g中の含有量)

1日の摂取基準

 年 齢 推奨量(㎍)
0~5ヶ月 0.8* 0.8*
6~11ヶ月 1.0* 1.0*
1~2歳
3~5歳
6~7歳
8~9歳
10~11歳
12~14歳
15~17歳
18~29歳 40 30
30~49歳 40 30
50~69歳 40 30
70歳以上 35 25

*は目安量です。
「日本人の食事摂取基準」より抜粋

まとめ

  • 栄養素として働くのは3価のクロムだけです。
  • インスリンの働きを助けて、糖尿病を予防します。
  • 脂質を代謝して、脂質異常症を改善します。