モリブデン

貧血を防ぎ、尿酸の代謝に関与

モリブデンは、肝臓や腎臓に存在して、酵素の働きを助けています。特に体内では鉄の利用をよくする作用があり、貧血予防に効果が期待できます。

また、尿酸の代謝に関わる、キサンチオンオキシダーゼなどの補酵素としても働いています。尿酸は、細胞の核酸に含まれるプリン体からできる老廃物のことで、体内に蓄積されると、痛風などの原因となります。

不足すると…!?

食事で不足する心配はほとんどありません。もし不足した場合は、貧血になり、尿酸の代謝が低下し、尿酸代謝異常を招くことがあります。

摂りすぎると…!?

食品に含まれているモリブデンは微量なので、過剰症の心配はほぼありません。サプリメントなどで過剰摂取した場合は、毒性が現れる場合があります。

モリブデンを多く含む食品

乳製品や肉類、野菜、豆類、穀類などに広く含まれています。含有量は、土壌中のモリブデン濃度が影響すると考えられています。(以下食品100g相当)

  • 乳製品:カマンベールチーズ:8㎍、ヨーグルト:4㎍
  • 肉類:豚レバー:120㎍、牛レバー:94㎍
  • 野菜:そら豆:150㎍、枝豆:24㎍、モロヘイヤ:15㎍、ほうれん草:5㎍
  • その他:納豆:290㎍、精白米:69㎍、がんもどき:60㎍

1日の摂取基準

 年 齢 推奨量(㎍) 耐容上限量( ㎍)
男/女
0~5ヶ月 2* 2*
6~11ヶ月 3* 3*
1~2歳
3~5歳
6~7歳
8~9歳
10~11歳
12~14歳
15~17歳
18~29歳 25 20 500/450
30~49歳 30 25 600/500
50~69歳 25 25 600/500
70歳以上 25 20 550/450

*は目安量です。授乳婦は+3を付加しましょう。
「日本人の食事摂取基準」より抜粋

まとめ

  • 幅広い食品に含まれており、体内では、肝臓や腎臓に存在します。
  • 鉄の利用をよくして、貧血を予防します。
  • 老廃物の一種「尿酸」の代謝を促します。