ビタミンC

風邪を予防し、美肌作用にも期待!

ビタミンCは、アスコルビン酸というビタミンで、壊血病の予防のために発見された栄養素です。

ビタミンCの働きで重要なのは、タンパク質からコラーゲンを合成することです。コラーゲンは、細胞間の結合組織として血管や、皮膚、骨、筋肉などを健康に保つ働きがあります。コラーゲンがしっかりと結合していると、肌にハリやツヤが生まれるでしょう。シミの元凶であるメラニン色素の合成も抑え、美肌には欠かせない必須栄養素ですね。

他に、ビタミンCは白血球を活性化させて免疫力を高め、鉄の吸収を助け、コレステロール値を下げる作用もあります。抗ストレスホルモンの合成にも必要不可欠なビタミンです。

不足すると…!?

免疫力が低下して、肌を守るコラーゲンがうまく合成できなくなるため、風邪などの感染症にかかりやすくなります。ひどく欠乏すると、歯ぐきや皮下で出血する壊血病にかかりやすくなります。また、メラニン色素の生成を抑えられなくなるため、シミやソバカスが増えることになり、健康や美養(美容)にマイナス面が多くなるでしょう。

摂りすぎると…!?

サプリメントで必要以上にビタミンCを摂りすぎると、下痢や嘔吐などを引き起こすことがあります。ビタミンCは体内在留時間が2~3時間と短いため、普段の食事で過剰症になることはまれです。3度の食事で、毎食補うよう、心がけましょう。

ビタミンCを多く含む食品

緑黄色野菜やいも類、果物に多く含まれています。肉類や魚介類、乳製品などの動物性食品には、ほとんど含まれていません。

  • 野菜(食品100g中)
    赤ピーマン:170mg、芽キャベツ:160mg、ブロッコリー:120mg、カリフラワー:81mg、ゴーヤ:76mg、じゃがいも:35mg、ほうれん草:35mg、さつまいも:29mg、トマト:15mg
  • 果物(食品100g中)
    レモン:100mg、柿:70mg、キウイフルーツ:69mg、いちご:62mg

1日の摂取基準

年 齢 推奨量(mg)
男女
0~5ヶ月 40*
6~11ヶ月 40*
1~2歳 40
3~5歳 45
6~7歳 55
8~9歳 65
10~11歳 80
12~14歳 100
15~17歳 100
18~29歳 100
30~49歳 100
50~69歳 100
70歳以上 100

*は目安量です。妊婦は+10、授乳婦は+50を付加してください。

「日本人の食事摂取基準」より抜粋

一緒に摂ると効能が高まりそうな栄養素

タンパク質

コラーゲンは、肌のハリや潤いを保つ成分で、合成にはタンパク質とビタミンCが必要です。紫外線から肌を守り、シミやタルミの解消に役立ちます。タンパク質もコラーゲンも豊富な鶏の手羽先や、鰈(カレイ)などと合わせると美肌作用がUPするでしょう。

豊富な食品:肉類、魚介類、大豆製品、卵

ビタミンE

ビタミンEは、強い抗酸化作用があり、老化を招く活性酸素の害から細胞を守る役目があります。ビタミンCと一緒に摂ると、抗酸化力が高まり、アンチエイジング効果もUPするでしょう。脂質を合わせると吸収率がUPするので、肉や魚と合わせたり、加熱調理にオイルを使って摂るようにしましょう。

豊富な食品:赤ピーマン、オリーブオイル、アボカド、モロヘイヤ、ひまわり油

鉄は吸収率が低いので、特に小松菜や、ほうれん草などの植物性食品の非ヘム鉄はビタミンCと合わせると吸収率がUPします。さらに赤血球のヘモグロビンの合成を助けるので、貧血予防にも効果的でしょう。

豊富な食品:レバー、しじみ、小松菜、ほうれん草、ひじき

ビタミンCを含む食品を食べる時の注意点

ビタミンCは加熱に弱いため、野菜や果物は生のまま摂るのがベストです。特に果物はビタミンCが多く、効率よく摂取できるので、生のままでいただきましょう。ただし、じゃがいもやさつまいもに含まれているビタミンCは加熱の際、デンプン質がビタミンCをくるんで守るので、加熱してもビタミンCが壊れにくい構造になっています。

まとめ

  • 皮膚を丈夫に健康に保つコラーゲンの合成に必要です。
  • 免疫力をUPして、鉄の吸収を助けます。
  • 水煮溶けやすく、熱に弱く、2~3時間で体外へ排出されます。毎食補いましょう・