ヨウ素
甲状腺ホルモンを造り、カラダの発育を促す
人間の体内には、10mgほどのヨウ素が存在しますが、大半が甲状腺にあり、甲状腺ホルモンの成分となっています。甲状腺ホルモンは、交感神経を刺激して、糖質や脂質、タンパク質の代謝を高め、カラダを活性化させています。脂肪を燃焼したり、子どもの発育を促したりしています。
ヨウ素は魚や海藻などに多く含まれており、海産物の消費量が多い日本人では、不足の心配はほぼないと考えられています。
不足すると…!?
代謝が低下して、カラダがダルくなり、子どもは発育不良となります。また、キャベツにヨウ素を排出する作用があるので、食べ過ぎに注意しましょう。
摂りすぎると…!?
1日3mg以上摂取し続けると、甲状腺ホルモンの合成に支障を来します。甲状腺機能の低下や、甲状腺が腫大して「甲状腺腫」になる可能性が高まります。
ヨウ素を多く含む食品
海産物に多く含まれており、特に多いのは昆布です。小指の先ていどの量のトロロ昆布で1日の摂取量に該当します。
- 魚介類(100g中の含有量)
タラ:350㎍、牡蠣:73㎍、いわし:28㎍、あじ:27㎍、かつお:25㎍、ぶり:24㎍ - 海藻類(10g中の含有量)
昆布:24000㎍、干しヒジキ:4700㎍、わかめ:160㎍
1日の摂取基準
年 齢 | 推奨量(㎍) | 耐容上限量( ㎍) |
男女 | 男女 | |
0~5ヶ月 | 100* | 250 |
6~11ヶ月 | 130* | 250 |
1~2歳 | 50 | 250 |
3~5歳 | 60 | 350 |
6~7歳 | 75 | 500 |
8~9歳 | 90 | 500 |
10~11歳 | 110 | 500 |
12~14歳 | 130 | 1300 |
15~17歳 | 140 | 2100 |
18~29歳 | 130 | 2200 |
30~49歳 | 130 | 2200 |
50~69歳 | 130 | 2200 |
70歳以上 | 130 | 2200 |
*目安量です。妊婦は+110、授乳婦は+140を付加してください。
「日本人の食事摂取基準」より抜粋
まとめ
- 海産物に多く含まれ、特に豊富なのは昆布です。
- 体内のヨウ素は、ほとんどが甲状腺に存在しています。
- 甲状腺ホルモンの構成成分となり、カラダを活性化させています。