肝臓の調子が悪い(脂肪肝・肝硬変)

原因

暴飲暴食や運動不足で肝臓にダメージを与えています

肝臓は、アルコールを分解して、無害なものに変える解毒の働きを受け持っています。しかし、アルコールの摂取量が多いと、この働きが悪くなり、機能が低下してきます。それにより脂質も代謝しにくくなり、余剰分の脂質が肝臓に溜まり、脂肪肝を引き起こします。

また、暴飲暴食や、運動不足などの生活習慣が続くと、肝臓が炎症を起こし、肝機能が低下して肝硬変になることもあります。

予防と対策

お酒は適量を守り、肝臓を丈夫にしましょう

アルコール摂取は、肝臓にダメージを与えてしまうので、適量を守るようにしましょう。1日につき、ビールは500ml缶1本、日本酒1合、焼酎0.6合、ワイン2杯までが適量です。

肝臓を丈夫にしたいなら、必須アミノ酸の1種であるメチオニンやゴマに多く含まれるセサミンの摂取を多くしましょう。ただし、メチオニンはレバーに多く含まれますが、レバーは同時にプリン体も多いので、脂肪肝の懸念がある人は後述する他の食品から摂取しましょう。

また、食物繊維も腸内の不要物を排出するのに役立ち、肝臓の負担を軽くしてくれるでしょう。

重要な栄養成分

メチオニン

体内で合成できないため食品から摂取しなければいけない必須アミノ酸の1つです。牛乳、レバー、卵、鰹(かつお)、鮪(まぐろ)、チーズなどに多く含まれています。肝機能を高め、かゆみや痛みのもととなるヒスタミンの血中濃度を下げる働きもあります。

セサミン

ゴマに多く含まれるポリフェノールの1種で、抗酸化作用が強いのが特徴です。肝機能を高め、肝臓ガンの抑制作用も期待できます。体内の老化や酸化を招く、過酸化脂質の生成も抑えてくれます。ゴマ油、練りごま、ゴマ豆腐、他のナッツ類からも摂取できます。

参考レシピ

ツナ缶とほうれん草のゴマチーズグラタン

グラタン皿に軽く茹でたほうれん草とツナを並べ、チーズとゴマを振ってオーブンで焼けば、メチオニンとセサミンが1皿でたっぷりといただけるグラタンになります。

ほうれん草のゴマ和え

和惣菜として定番ですが、メチオニンとセサミンが同時に摂れて理想的な組み合わせです。ほうれん草は傷んだ臓器の粘膜を修復するβ-カロテン(体内でビタミンAに)、ゴマには同じく粘膜の修復作用のあるビタミンEが摂れるので、肝臓を丈夫にしてくれるでしょう。

まとめ

  • 暴飲暴食、運動不足が続くと、肝臓に負担がかかります。
  • 肝臓を丈夫にするメチオニンやセサミンの摂取を増やしましょう。
  • ほうれん草、ごまなどを意識して摂るようにしましょう。