3、ビタミンとミネラルがカラダを調整する
3大栄養素の次に重要とされているのが、微量栄養素と呼ばれるビタミンとミネラルです。主にカラダの調子を整える働きをします。
エネルギーにはならないけど必要不可欠な栄養素
3大栄養素のエネルギー代謝をスムーズに行うためには、ビタミンとミネラルの存在が欠かせません。3大栄養素と比べると、必要とする量は極わずかなので微量栄養素とも呼ばれています。
ビタミンは13種類あり、他の栄養素の吸収や代謝を助け、血管や皮膚などの健康を保つ働きがあります。
ミネラルは17種類あり、骨や血液などの材料となり、カラダの機能を正常に保つ働きがあります。
摂りすぎても、不足してもカラダに悪影響!?
ビタミンの大部分と、ミネラルは体内で造られないので、食べ物から摂取する必要があります。適量は種類によって違いますが、摂りすぎても、不足してもカラダに悪影響が出てきます。
江戸時代から昭和初期にかけて大流行した「脚気(かっけ)」はビタミンB1の欠乏症です。またミネラルであるナトリウム(塩分)を摂りすぎると高血圧の懸念が高まることも広く知られるようになりました。近年では、サプリメントの過剰摂取で栄養が偏るケースも見られます。ビタミンもミネラルも、適量をバランスよく摂取することが大切ですね。
代謝や吸収を高め、カラダの機能を正常に保つ
ビタミンは、他の栄養素の働きをフォロー!
ビタミンは、一緒に摂った栄養素の吸収・代謝を促すなど、補助的な役割を果たします。ビタミンCやビタミンEなどは、多めに摂るとガンや心疾患などの生活習慣病が予防できると期待されています。
例えば…!
- ビタミンB1 + 糖質 ⇒ 糖質の代謝UP!
- ビタミンD + カルシウム ⇒ カルシウムの吸収UP!
- ビタミンC + 鉄 ⇒ 鉄の吸収UP!
- ビタミンAは皮膚の粘膜を保護する
- ビタミンCは肌荒れを抑える
- ビタミンEは老化の予防効果(アンチエイジング)がある
などの働きがあります。
ミネラルが、カラダの機能を正常に保つ!
筋肉の収縮など心筋の働きをしたり、皮膚や臓器の代謝を促したり、味覚や嗅覚を正常に保つなど、カラダの機能を調節する働きを担っています。カルシウムは骨を造り、鉄は血液を造るなど、カラダの構成成分にもなっています。
例えば…!
- カルシウム
⇒ 骨や歯を造ったり、精神を安定させる。 - 鉄
⇒ 血液中のヘモグロビン生成 - カリウム
⇒ ナトリウムによる血圧の上昇を抑える - 亜鉛
⇒ タンパク質を合成する - 銅
⇒ 鉄の吸収と代謝を助ける - セレン
⇒ 体の免疫力を高める
などの働きがあります。
ビタミンの名前の由来
少し余談になりますが、ビタミンの名前はアルファベットがついているものや、ちゃんと名前がついているものなど、様々ですが、一応理由はあります。
ビタミンは、発見された順にアルファベットをつけていき、同じ種類で新発見があれば、B1、B2などと数字をつけて命名していくのです。数字が抜けているのは、発見後、誤りがあった場合、そのビタミンは取り消されるので、そのためです。葉酸やパントテン酸などはビタミンとして機能することがわかったので、ビタミンの仲間入りとなったわけですが、ビタミンとして認められる前に、既に発見されており、ちゃんと化学名がついていたので、そのまま使っているようです。