2、3大栄養素「糖質」「脂質」「タンパク質」

栄養素は40~50種類ありますが、中でも特に重要な働きをしていて、たくさんの量を必要とするものが3大栄養素「糖質」「脂質」「タンパク質」です。

体内で分解されてエネルギーになる

ヒトが様々な生命活動を行うためにはエネルギーが必要となります。そのエネルギー源が「糖質」「脂質」「タンパク質」の3大栄養素

これらは、体内に入ると、燃焼してアデノシン三リン酸(ATP)という物質を生み出しますが、そのまま利用できないため、さらに分解されます。その時の分解によってエネルギーが発生するのです。こうして、栄養素を体内でエネルギーに変換する過程をエネルギー代謝とよびます。

特定のエネルギー源に!カラダを造るもとに!

糖質はエネルギー源としての働きが中心です。しかし、脂質やタンパク質にはない特徴があり、それは脳のエネルギー源になることです!

脂質は貯蔵用エネルギーとして、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積されたり、血液や脳などの細胞膜の材料としても使われています。

タンパク質は、筋肉や臓器、皮膚などの構成成分として使われますが、カラダが飢餓状態になるとエネルギーとして活用されます。

全身が機能するためのエネルギーとなる!

糖質は脳や神経系の唯一のエネルギー源!

糖質は、消化・吸収がよく、即効性も高い物質。分解されるとブドウ糖となり、血液に溶け込んで(血糖)全身に運ばれます。脳や神経系はブドウ糖のみを消費するので、糖質が唯一のエネルギー源となります。

  • 貯蔵エネルギーとして蓄えられる。
  • カラダの構成成分になる。
  • 体温を維持する。

などの働きもあります。

※糖質と炭水化物の違いについて

炭水化物は、体内で消化される栄養素の「糖質」と、消化されない非栄養素である「食物繊維」を合わせた総称のことです。糖質は体内でエネルギーになりますが、食物繊維はエネルギーにはならないのです(健康維持には役立つ)。この2つが合わさったものが、炭水化物で、代表的な食品は米やパンなどの穀類になります。

脂質は体内での貯蔵エネルギーに!

脂質は少量でたくさんのエネルギーを得ることができます。使われなかったエネルギーは体脂肪となり、体内に貯蔵されます。体脂肪は体温の維持や臓器を守る役割も担います。

  • 細胞膜や核膜の構成成分に。
  • 脂溶性ビタミンの吸収を高まる。
  • 体温を維持する。

などの働きもあります。

タンパク質は筋肉や臓器のもと!

タンパク質はエネルギーになるよりも、筋肉や臓器など、カラダを構成する大切な成分として、優先的に使われます。リポタンパク質としてコレステロールや中性脂肪などの栄養素を運ぶ役割もあります。

  • 免疫機能を高める
  • ホルモンや酵素を合成する
  • 神経伝達物質を合成する

などの働きもあります。