鉄の利用を高め、骨を丈夫に

銅は、タンパク質と結合して体内に存在し、鉄の利用を高めて、赤血球の合成を促しています。また、細胞間の結合組織にもなり、丈夫な骨や皮膚を造るコラーゲン生成にも大切なミネラルです。老化を招く過酸化脂質の分解にも寄与しています。

亜鉛やビタミンCの過剰摂取は銅の吸収を妨げる原因になります。サプリメントを利用している方は気を付けましょう。

不足すると…!?

鉄を赤血球に変えられないため、貧血を引き起こします。また、骨を丈夫にするコラーゲン生成にも支障を来すため、骨がもろくなります。

摂りすぎると…!?

食事で摂りすぎる心配はほとんどありませんが、銅製の容器から食品に溶けだした銅を摂取してしまうと、中毒症状を起こす場合があります。

銅を多く含む食品

レバーや魚介類、大豆製品、豆類、ナッツ類に多く含まれます。(以下食品100g中)

  • 肉類
    牛レバー:5.30mg、豚レバー:0.99mg、鶏レバー:0.32mg
  • 魚介類
    シャコ:3.46mg、イイダコ:2.96mg、牡蠣:0.89mg、干しエビ:0.52mg(10g中)
  • 大豆製品
    納豆:0.61mg、高野豆腐:0.55mg
  • その他
    ココア:0.38mg(10g中)、アーモンド:0.14mg(10g中)

1日の摂取基準

 年 齢 推奨量(mg) 耐容上限量(mg)
男/女
0~5ヶ月 0.3* 0.3*
6~11ヶ月 0.3* 0.3*
1~2歳 0.3 0.3
3~5歳 0.3 0.3
6~7歳 0.4 0.4
8~9歳 0.5 0.5
10~11歳 0.6 0.6
12~14歳 0.8 0.8
15~17歳 0.9 0.7
18~29歳 0.9 0.7 10
30~49歳 0.9 0.7 10
50~69歳 0.9 0.7 10
70歳以上 0.8 0.7 10

*は目安量です。妊婦は+0.1、授乳婦は+0.6を付加してください。
「日本人の食事摂取基準」より抜粋

まとめ

  • 鉄を使いやすい形に変えて、赤血球を合成します。
  • 丈夫な骨や皮膚を造るコラーゲンの材料になります。
  • 亜鉛やビタミンCを摂りすぎると、銅の摂取が妨げられます。