ビタミンB2

肌や髪を健やかにして、口内炎を予防します

ビタミンB2は、リボフラビンという化学名も持ち、牛乳から発見された水溶性ビタミンです。動物性食品に多く含まれています。

ビタミンB2は脂質とタンパク質の分解に関与し、細胞の再生や成長を促したり、肌や髪を健やかにする作用があります。また、口や目の粘膜を保護するので、ニキビや口内炎の予防にもなります。ニキビや口内炎はビタミンB2不足のサインとも言えるのです。

活性酸素によって脂質が酸化することで「過酸化脂質」ができますが、ビタミンB2はそれを分解する働きもあります。過酸化脂質は細胞を壊して、老化やガンを進行させる可能性があります。予防のためにもビタミンB2の摂取を意識しておきましょう。

不足すると…!?

ニキビと口内炎はビタミンB2不足のサインです。ビタミンB2が不足すると、他にも細胞の合成が遅くなったり、肌の状態が悪くなったり、舌や口の中も荒れやすく、目も充血する…など、目に見えた不調が現われてきます。不足すると、あらゆる機能の成長がストップするので、特に小さなお子さまや妊娠中の女性は不足しないよう、心がけましょう。

摂りすぎると…!?

水溶性のビタミンなので、日頃の食事で過剰症になる心配はほとんどありません。しかし、サプリメントなどの過剰摂取で、肌のかゆみやしびれが起きることがあります。糖尿病や脂質異常症の人は、糖質や脂質の代謝を積極的に促したほうがいいので、取る量を増やしてもいいでしょう。

ビタミンB2を多く含む食品

レバーや鰻(うなぎ)、乳製品などの動物性食品に多く含まれています。植物性食品では納豆に多いでしょう。

  • 肉類(食品100g中)
    豚レバー:3.60mg、牛レバー:3.00mg、鶏レバー:1.80mg
  • 乳製品(食品100g中)
    プロセスチーズ:0.38mg、ヨーグルト:0.14mg
  • 魚介類(食品100g中)
    鰻の蒲焼:0.74mg、いわしの丸干し:0.41mg、鰈(かれい):0.41mg、鰤(ぶり):0.39mg、帆立(ほたて):0.29mg
  • その他(食品100g中)
    納豆:0.56mg、卵:0.43mg

1日の摂取基準

年 齢 推奨量(mg)
0~5ヶ月 0.3* 0.3*
6~11ヶ月 0.4* 0.4*
1~2歳 0.6 0.5
3~5歳 0.8 0.8
6~7歳 0.9 0.9
8~9歳 1.1 1.0
10~11歳 1.4 1.2
12~14歳 1.5 1.4
15~17歳 1.7 1.4
18~29歳 1.6 1.2
30~49歳 1.6 1.2
50~69歳 1.5 1.2
70歳以上 1.3 1.0

*は目安量です。妊婦は妊娠中期に+0.2、妊娠後期に+0.3、授乳婦は+0.4を付加してください。
「日本人の食事摂取基準」より抜粋

一緒に摂ると効能が高まりそうな栄養素

ビタミンB6

ビタミンB6は、タンパク質を代謝するために必要不可欠なビタミンです。肌の新陳代謝をよくするには、細胞の再生を促すビタミンB2と一緒に摂ることで、効果が高まるでしょう。またどちらのビタミンも、口や舌の健康を保つ作用もあるので、口内炎予防には最適です。

豊富な食品:鰹(かつお)、鮪(まぐろ)、にんにく、ばなな

ビタミンC

ビタミンCは、ビタミンB2の成長促進作用を助ける役目があります。また、脂質の代謝を促して、エネルギー産生にも関与します。ビタミンCは加熱に弱いので、ビタミンB2が含まれる肉類や魚介類の料理にレモン果汁をかけるなどしていただきましょう。

豊富な食品:緑黄色野菜、いも類、果物

ビタミンB2を含む食品を食べる時の注意点

脂肪が気になる人は進んでビタミンB2入り食品を

肉料理や魚料理を食べたいけれど、脂肪分が気になる人は、ビタミンB2の豊富な食品を選びましょう。ビタミンB2は脂質の代謝を促す作用があるので、例えカロリーが高めでも、肥満予防につながります。ただし食べ過ぎないように注意しましょう。鰻の蒲焼やレバー、鰤(ぶり)などに含まれます。ビタミンCが摂れる野菜や果物も付け合わせて下さい。

加熱調理でも消失は少ないですが、煮汁ごといただけるメニューに

ビタミンB2は加熱に強いビタミンですが、水溶性なので、煮たり、茹でたり、水分を使う料理の時は、流れ出てしまいます。煮汁ごといただける汁物にして頂きましょう。スープや鍋物がオススメです。また牛乳、チーズ、納豆などを選べば、そのまま食べれるので効率よくビタミンB2補給ができるでしょう。

まとめ

  • 脂質の代謝に関与し、老化の原因となる過酸化脂質の発生を抑えます。
  • 肌や髪を健やかにします。不足するとニキビや口内炎の原因になります。
  • 脂質の多い食品を食べたい時にビタミンB2を摂ると、肥満予防になります。