血糖値が高い

原因

インスリンの働きが低下している

血糖値とは、血液中のブドウ糖(血糖)の濃度のことで、膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリンというホルモンで調整されています。何らかの原因で、血糖値が慢性的に高くなると、糖尿病を引き起こします。

糖尿病には、遺伝的にインスリンが不足するタイプ(I型)と、過食や肥満などの生活習慣が引き金となってインスリンの作用が悪くなるタイプ(II型)の2種類があります。日本人の糖尿病患者の90%は、後者のII型糖尿病です。

予防と対策

糖質を控え、食物繊維を多く摂りましょう

高血糖は、様々な合併症を招くので、非常に危険です。早めに改善しておくことが大切です。まずは野菜や未精製の穀類、大豆製品に含まれる食物繊維の摂取を増やすことから始めてみましょう。食後の血糖値の上昇を抑え、高血糖を防ぎます。特に根菜類や緑黄色野菜に豊富に含まれています。

また、大豆に多いサポニンも血糖値を下げる働きが期待できます。

そして肥満の解消も必要不可欠です。1日の適正なエネルギー量を糖質や脂質は控えるようにしましょう。

重要な栄養素

食物繊維

食物繊維は、ヒトの消化酵素では消化できない成分です。食後の血糖値の上昇をゆるやかにして、糖尿病の予防や改善に役立つでしょう。また、便秘改善にも効果が期待できます。ごぼうや大根などの根菜類に多く含まれます。

サポニン

大豆や大豆製品に含まれている成分で、ポリフェノールの1種です。血糖値を下げる作用があるとして、近年注目の成分でもあります。抗酸化作用による老化予防、血行促進、頭痛や冷え性予防や改善など、様々な効果が期待されています。

参考レシピ

具沢山の豚汁

冬になると楽しむ方も多い「豚汁」は、さつまいもやごぼう、にんじん、こんにゃくなど根野菜が豊富に入っています。これに豆腐を入れれば大豆サポニンも摂取できます。豚肉には疲労回復作用もあるので、具だくさんの豚汁1杯で、高血糖予防になるでしょう。

田楽味噌

味噌に砂糖やみりんを混ぜて作る、日本伝統の田楽味噌。砂糖は、ラカントやてんさい糖にチェンジすると高血糖を防げます。また味噌には大豆サポニンが豊富です。作り置きして、こんにゃくや豆腐をはじめ、焼き魚やお餅などにつけていただきましょう。

まとめ

  • 血糖値を調整するインスリンの分泌が低下したり、働きが悪くなって高血糖を引き起こします。
  • 血糖値の上昇をゆるやかにする食物繊維の摂取を増やしましょう。
  • 大豆製品に含まれるサポニンは血糖値を下げる作用があります。