便秘
原因
ストレス、腸の働きの低下
便秘は特に女性に多い悩みで、大きく2つの種類に大別されます。
- 弛緩性便秘
便を押し出す、腸の蠕動(ぜんどう)運動が弱いために起こる便秘です。食生活や生活サイクルの乱れ、運動不足が原因です。 - 痙攣(けいれん)性便秘
ストレスによって、腸が過敏になり、蠕動(ぜんどう)運動が強すぎて便秘になります。
予防と対策
食物繊維で腸を刺激し、腸の動きを活発にしましょう
食事や睡眠など生活のサイクルを整えることが便秘改善のキーとなります。
弛緩(しかん)性便秘は、不溶性の食物繊維の摂取を増やすことで、便の量を増やし、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促します。
痙攣(けいれん)性便秘は、同じ食物繊維でも作用が穏やかな水溶性食物繊維の摂取を増やしてみましょう。海藻に含まれるアルギン酸や、桃やりんごに多いペクチンが水溶性食物繊維です。
ビフィズス菌や酢や柑橘類の果物に含まれているクエン酸も、腸の働きをよくするでしょう。
重要な栄養素
アルギン酸(水溶性食物繊維)
わかめや昆布などの海藻に多く含まれています。食事で摂取した添加物を包み込んで排出してくれます。不溶性食物繊維と比べると、腸への刺激が穏やかです。
イヌリン(不溶性食物繊維)
イヌリンは、不溶性食物繊維の1種でごぼうや菊芋に多くふくまれている多糖類です。腸壁で吸収されないので、食物繊維と似たような働きをし、腸内ではビフィズス菌のエサとなって、腸内環境の改善に努め、便秘を解消してくれます。
ビフィズス菌(乳酸菌)
ビフィズス菌は腸内に存在する乳酸菌の1種で、腸の働きを活性化して、消化や吸収を促す作用があります。便秘予防や、腸内細菌のバランスを整えて下痢も予防します。ヨーグルトなどから摂りましょう。
参考レシピ
海藻入りキムチ鍋
わかめや昆布に多いアルギン酸は腸に穏やかな刺激を与えて排便を促してくれるでしょう。また韓国伝統の漬物キムチは、乳酸菌が豊富です。そのまま和えて、サラダ風にしたり、冬は昆布で出汁を取ってわかめとキムチをたっぷりと入れたキムチ鍋にすると食べやすいでしょう。カラダも腸も温まり、便秘改善につながります。
金平ごぼう、ごぼうサラダ
ごぼうとニンジン、または蓮根など根菜類を甘辛く炒める和のお惣菜は、ごぼうをはじめ、根菜類に多い不溶性食物繊維がたっぷりと摂れて、便秘を改善します。また、蒸したごぼうや根菜類にヨーグルトドレッシングをかけていただくのも、腸内でビフィズス菌が増やせてオススメです。
まとめ
- 便秘は腸の働きが弱いタイプと、働きが強すぎるタイプの2種類に大別される。
- 腸の働きが弱い場合は不溶性食物繊維をたっぷりと摂りましょう。
- 腸の働きが強すぎる場合は、水溶性食物繊維をたっぷりと摂りましょう。