10、「水」はカラダに欠かせない要素

水分は栄養素ではありませんが、数時間全く摂らずに過ごすと生命に危機が及ぶことから、生命維持には必要不可欠な成分なのです。

水は生命を維持するために必要な成分

人間のカラダを構成している成分で、最も多いのが水分です。その割合は、成人では約60%を占めており、細胞の内外や、血液、リンパ液、皮膚など、あらゆる部位に分布しています。

体内での水分の働きは、様々ですが、代表的なものは、発汗によって体温を一定に保つことです。また全身に栄養素を運んだり、発汗や排尿で体内の水分量を一定に保つ働きもあります。どの働きも、生命維持には重要なことです。

喉(のど)が渇いてからでは遅い!?

体内の水分が20%以上、失われてしまうと、生命維持が危うくなることもあります。そのため、カラダは少しでも水分が減るとサインを出しているのです。これが、喉の渇きです。

しかし、喉の渇きを感じる前に、こまめに水分補給することも大切です。運動や入浴の前後、朝の起床時や就寝前などは欠かさず摂るようにしましょう。暑い時期は発汗量が増えるので、脱水症状を招きやすい季節です。夏場はいつも以上に意識して水分を摂るようにしましょう。

人間のカラダは半分以上が水でできている!

人間のカラダの約60%は水分で、その大半が細胞の内部と外部に存在しています。発汗や排泄を通して、毎日大量に失われるので、1日約2リットルを目安に水分を補いましょう。

体内の水分が10%減ると…!?

カラダの機能に障害が出始めます。

体内の水分が20%減ると…!?

カラダがショック症状を起こし、場合によっては死に至ることもあります。

体内での水の働き

汗をかくことで体温を調節する

カラダを動かすと、体内にエネルギーと一緒に熱が生まれ、体温が上昇します。上がりすぎた体温は、汗などにより体内の水分を排出して、熱を逃すことで下げられます。こうして体温は一定に保たれるのです。

栄養素を運び、消化・吸収を助ける

栄養素やホルモンを運ぶ血液の主成分は、水です。栄養素の消化や吸収も水に溶けた状態で行われます。十分な水分を摂ることは、栄養素の運搬と、消化・吸収を助けることにもなるのです。

排泄によって体内の水分量を調節する

排泄とは、体内の水分が体外に排出されることをいいます。体内の水分量は呼気、汗、尿、便による排泄があり、それらによって一定に保たれています。尿量は、汗をよくかくと少なくなります。また水分を多く摂ると増える、など調節されています。

※熱中症は、水分不足による体温の上昇が原因です!

体内の水分が不足すると、発汗量が減って、体温が上昇し、熱中症を引き起こします。特に暑い日は、室内に限らず、外出先でもこまめな水分補給が必要です。